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Posted by - 2017.04.27,Thu
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Posted by LittKidd - 2008.11.07,Fri
なんでもいい!この現実世界でさえなければ!
とか常々思ってるような人にとってはちょっとというかかなり魅力的な、ヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞の表題作をはじめとする、グレッグ・ベアの短編集『タンジェント』を読み終わりました(だいぶ前に)。

他の長編作品のタイトルとか80年代に活躍してた、みたいなイメージで勝手にハードSF一辺倒の人だと思いこんでたのですが、全然違ってた。むしろ大いなるストーリーテラーとでも言うべき作風で、実際ファンタジー作品も多く書いてるらしく、この短編集も「グレッグ・ベア傑作集」と銘打った日本編集版だけあって、ジャンルに寄らない(だがいずれもどこか不思議で、むやみに面白い!)お話が九編収録されている。それも一個一個を長〜く語れるくらいに、それぞれに高い密度を持ったお話が。まったくこんな素晴らしい本を古本屋で安く買ってちゃ罰が当たるよなあ…と思わずにやける。安上がりでいいですね。

特徴としては、やはりお話の語り口が、巧みであること。SF的・素っ頓狂にぶっ飛んでる状況も、特殊すぎる立場に置かれた人物の意外な心情も、説明したりしなかったりと、その隠し具合、明らかにされる具合のタイミングなど、その押し引きが素晴らしい。かといって単にびっくりさせられるだけでなく、う〜んと考えさせられてしまうような奥深い結末を用意していたりして、うまいなあ!と思わされる。イーガンほどでなく高度で緻密な設定と、ディックのように狂ってはしまわない、でもぎりぎりまで追い詰められた登場人物たちの選択した答えが、次々と物語のページを刻んで展開する(イーガンとディック、というところに他にSF知らないんだなこの人、という部分が透けて見えて恥ずかしいですが)。すごく面白い。表題作の『タンジェント』も良かったが、最後の『スリープサイド・ストーリー』が特にお気に入りだ。好きなだけでなく、これは映画になって欲しいなあと思った。魔法を使う娼婦の館で、囚われになった青年が愛と勇気を獲得するための冒険へと踏み出します。まだ「物語」にわくわくできる自分、というものがいる。それを知れたのはうれしいことであり、『ブラッド・ミュージック』も読まなくちゃ。と思ったわけなのでした。
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