忍者ブログ
[202] [201] [200] [199] [198] [197] [196] [195] [194] [193] [192
Posted by - 2017.11.19,Sun
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Posted by LittKidd - 2009.01.23,Fri
アルフレッド・ベスターの『分解された男』を読んだ。

原題は“THE DEMOLISHED MAN”、スタローンの『デモリションマン』とは関係なさそう。でも『デモリションマン』は『デモリションマン』で、『すばらしい新世界』とかって小説を下敷きにしてるらしい。こっちも面白そうである。映画はたしか観たことあるけど全然覚えてないな。

『分解された男』に戻る…全体的な感じとしては、整合性ばっちり、見事なプロットで破綻なく展開するストーリー。次々と繰り出される豊富なアイデアで形勢は二転三転、中だるみもなく、見せ場の連続といってもいいくらいの「ワイドスクリーン・バロック」が楽しめた。『虎よ、虎よ!』では「このひとちょっと天然?」みたいなことも書いてしまったが、とんでもなかったっす。『分解された男』は、ものすごいバランス感覚で書かれた小説でした。暴力はあるわ超能力(読心能力、テレパシー)はあるわ、キャラは粒ぞろいだわ美女はいっぱい出てくるわ、これ映画になってないのがちょっと不思議。ちなみに第一回のヒューゴー賞受賞作で、作品本体の知名度も相当なもんだと思うのだが、なぜなんでしょう。実はなってんのかな、どっかで。

1953年の作品だから、それなりに古くさく感じられる部分はもちろんある。『虎よ、虎よ!』同様、いろんな作品でネタ元にされてそう。以下に創元推理文庫版の扉にあるあらすじを引用。

舞台は二十四世紀。全太陽系を支配するモナーク大産業王国の樹立を狙うベン・ライクは、宿命のライバルを倒すために殺人という非常手段に訴えた。いっぽう、人類の進化は超感覚者(エスパー)と称する、人の心を自由に透視する特異能力の持主たちを生んでいた。ニューヨーク警察本部の刑事部長リンカン・パウエルはこの超感覚者(エスパー)のリーダーであり、世紀の大犯罪を前にして陣頭指揮を開始。ここに超感覚者対ライクのひきいる巨大な産業ネットワークのあいだに虚々実々の攻防戦が展開する。ヒューゴー賞受賞の栄に輝く名作!

面白そうでしょう。お話は主に逃げる側のベン・ライクのパートと、追う側のパウエルパートで進みます。その行き来の間にうまい具合にいろいろなものを隠したりして、緊張感を途切れさすことなく物語を進行。独特な文体とか、野蛮な登場人物とかはもう「ベスター以外の何者でもない」感じなのですが、全体がやっぱり、驚くほどスマートな印象です。『虎よ、虎よ!』を重たい、傷や断面も顕わな瓦礫のような鈍器、とたとえるなら、『分解された男』は、鋭く研がれた小ぶりなナイフとでも呼べばいいだろうか。そう、まとまりが良いだけに若干「小ぶり」な感じもなくはないのだ。切れ味はいいんだけど…『虎よ、虎よ!』を読んだときに感じた、あのゴツゴツとした何か得体の知れない種類の興奮は得られなかったかもしれない。

タイトルの『もっと引っ張る…』というのは、作中に出てくるとある歌の歌詞で、適当な節をつけて歌ってるうちに、ライクよろしく耳から離れなくなって困った。検索してみると、同じような経験を書いてらっしゃる先輩もおられて笑ってしまう。とにかく『虎よ、虎よ!』があんなにわかりにくく感じたのが嘘のようにスイスイと進む面白さだったので、虎よも再読の必要性を感じた次第です。どうでもいい報告終わり。

八だよ、七だよ、六だよ、五
四だよ、三だよ、二だよ、一

《もっと引っ張る、》いわくテンソル
《もっと引っ張る、》いわくテンソル

緊張、懸念、不和が来た
PR
Comments
Post a Comment
Name :
Title :
E-mail :
URL :
Comments :
Pass :   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
TrackBack URL
TrackBacks
counter
comments
[11/13 NEX-5N]
[12/13 watanavader]
[11/25 Watanavader]
[10/30 litt]
[10/30 watanavader]
searching in wissenschaft
profile
HN:
LittKidd
性別:
男性
 
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
忍者ブログ [PR]