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Posted by - 2017.08.17,Thu
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Posted by LittKidd - 2008.12.17,Wed
(前回の粗筋)トイレで悪戦苦闘中の俺、そこに変な音が鳴り響いて…

それは、布の裂けた音だった。しゃがんだ姿勢で娘のストレッチジーンズをはかせるのに奮闘していた自分のズボンが、内股の右太ももの縫い目から、縦に13、4センチほどの裂け目を作っていた。ス、スタンド攻撃を受けているッ!わけではもちろんなくて、自前の肉が急激に布地を圧迫したことによって生まれた裂け目である。う、うわあ…。だがあまり、驚きはしなかった。実は、11月にも一本、別のズボンを破ったばっかりだ。ありていに言って、俺太りすぎ。でも落ち込む以前に、トイレを出て行列の状況を把握しないとやばい。ここで僥倖だったのが、この日がとても寒かったため、薄手のズボンの下に股引をはいていたこと。そして、自分には珍しく長めのコートを着てたこと、だった。股引とズボンはグレーの同系色だし、コートの前を合わせればなんとかいける。いけるってどこに?ってそういうのはいいから。そんな感じの独り言を言いながら、娘をだっこ、顔を真っ赤にして嫁のいる場所に急ぐ。いた。状況を報告すると、嫁の顔がみるみる曇ってゆく。なんか11月あたりまでベランダに放って置かれた茄子みたいな感じ。どんどんしぼんで何かが抜けていくような、悲しい表情…わかる!わかるよその気持ち!俺だって嫁がトイレで自分のお肉でズボンを破ってきたら、なんとも言えない気持ちになるよ!でも今は!
フェルメールを、見ようじゃないか…

ということで、何事もなかったように見てきました。フェルメール、絵がうまい!ていうかあらかじめわかってはいたことだけど、あんな状況で絵なんかゆっくり見てられないですわ。いやズボンじゃなくて、人の多さね。押し合いへし合いですよ。奪い合い殺し合いですよ。フェルメールの。フェルメール・ラグビーですよ。あんなスクラム組みたくないよ。というわけで一通りは見て、そこそこであきらめて、駅でコーヒー飲んで帰りました。

だが話はここで終わらない。帰宅後、買い物へでかけた。一週間ほど前から脱衣所の電球が切れていたのと、テレビのリモコンが壊れていたのとで、それなりの不便さを強いられていた我々一家は、電器店に行く必要があったのである。家を出る前、寂しい気持ちでズボンを履き替えた。けっこうお気に入りだったのに。それと言うのも自分が悪いのだ。食べてばっかりで運動のうの字もしないからこおゆうことになるんだちくしょう…わりと厚手なコーデュロイの、これはそうそう破れないだろうと思われるズボンをはいた。

もう日が落ちて、だいぶ寒さも増してきた。あまりのんびりはしてられない。車に乗って出発、まずは最寄りのユニクロへ。とりあえずズボンをひとつ買っておかないと、来週からのローテーションに問題が生じるのだ。何でもいいと、無難でサイズのあるものをさっさと試着してさっさと払ってしまう。裾上げに20分ほどかかるということで、次の電器店へ向かう。ここでもさっさと予定の買い物を済ませ、エスカレーターを1階まで下った。娘がひとりで乗りたがり、つかまえようとすると怒って暴れる。やれやれ、んじゃ注意して乗ってね、と乗せてあげて、自分は娘の前で転倒に備えてスタンバイ。一番下まで降りたとき、あんのじょう、娘がステップを降りきれず、段差につまづいた。体が、グラッと傾いた。とっさに手を出すと、意地でも触られたくないらしく、上体をぐっと後ろに反らす。その拍子に、ステップの上でぺたんと尻もちをついてしまった。やばい。エスカレーターに靴やら袖やらが巻き込まれたら、骨折まである。三つで複雑骨折なんかしたら、すっと障害として残るかもしれない、と思う間もなく瞬間的に体は動いて、娘の体を持ち上げていた。その直前、

バリッ

という音が吹き抜けのフロアに響き渡った。え、嘘。
そばを通りがかった店員が、びっくりした表情で「大丈夫ですか?!」と尋ねてくる。ええ、大丈夫です、娘は。

下を見下ろすのが嫌で仕方なかったが、見ないわけにはいかない。予想に違わず、厚手で丈夫そうな(けっこう高かった)コーデュロイのズボンが裂けていた。今度は一部始終を見ていた、嫁の口がカクンと開いている。まるで壊れたくるみ割り人形のように。
車に乗り込み、次のスーパーに向かう前に、いったんユニクロへ戻った。今度の僥倖は、「破れる前に予備のズボンを買っていた」ことである。おかげで、家に一度帰ったりせずに買い物を続行できるというわけだ。嫁に引き取りに行ってもらい、車の中でモソモソと着替えた。「お父ちゃん、またズボン破いたのー?」三歳の娘が無遠慮に訊いてくる。「そうだよ…」なんでこんなにも遠慮がないのか。二件ともお前絡みなんだけど。とも言えず、スーパーの駐車場に車を駐め、着替えを済ませた。

帰宅後、無言で台所に立つ嫁。トントントントンと、野菜を切る音がリズミカルだ。わかる!その気持ちわかるよ!一日二回は、さすがにないよね…自分でも、そうそういないだろうこんな人、という自覚はある。もう、ちょっと、嬉しいとか悲しいとかそういうのを超えて、経験したことのない気持ちだ。ひょっとして俺は今、何かに試されているのか?! いや誰がどんな目的で?合格ラインどこよそれ?みたいなことをむなしくぐるぐると考えていると、嫁が口をきいた。「…がえてよ」「え?」「着替えてよ、買ったばかりの三枚目破かないうちに」「はっはい」ねまきのスエットに履き替える。「暖房入れてくれる?コンセントさして」「はいっ」しゃがんで、テーブルの下のコンセントに石油暖房器のプラグを差し込む。
腰をグッと落とした、その瞬間。

サワワー

という感触が尻を襲った。え?! 何?なに?なに?!
あわてて自分の太ももを見下ろす。首を回して、後ろ側も見てみる。いやいやいやいや、いくらなんでも、腰を下ろしたぐらいでスエットのズボンが破けはしない。大丈夫だ。日に二度の珍事で、ちょっと敏感になりすぎていたようだ。ふいに気が抜けて、なんだか笑ってしまう。「どしたの?」嫁に、今の感触の話をする。「あはは。まあ無理もないね」「いやびびったよまじで」「びびるのはこっちだよ、一日三回は勘弁して」「ごもっともです…」

ズボン騒動にひと段落がつき、おいしい鍋を食べて、今日一日の締めくくりをした。
これからはアレだ、腹八分目と運動をですね、みたいなことを言っていたと思う。お尻がかゆかったので、スエットに手を入れてパンツの上からお尻を掻いた。

ええっ?!

自分の手が触れたのは、パンツではなく生尻だった。
思わず上げた声に、嫁がどうしたんだという顔でこちらを向いた。

三回目はパンツ(トランクス)でした。あのときやはり、布地は裂けていたのです。
しかも二時間くらい、気がついていませんでした。めしを食っていました。
形状は、センターからパックリです。

そういう、報告をしました。

◇ ◇ ◇

最初に触れたように、もし神がいて、みたいなことを考えたとすると、
その神はたぶんこういうことを言いたいんじゃないのかと推察する。

「お前は太っている」

わかってるよ!健康診断でも言われたわ!

もしくは、

「お前のケツはでかい」

部位を言うな!傷つくだろ!ナイーヴなんだよけっこう!

◇ ◇ ◇

そんなわけで、あなたの心には何が残りましたか?もしくは何かを損したような気持ちですか?
生活習慣病に備えて日頃から何かをこころがけていますか?
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