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Posted by - 2017.06.23,Fri
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Posted by LittKidd - 2008.06.06,Fri
ゼア・ウィル・ビー・ブラッドが思いの外面白かったんで、比較のために観に行ってきた。賞が獲れた方はどんなんやねん、と。結果、比較は難しかった。あまりに違う映画だったので。

んでどんな映画だったかというと、うーん、よくわかんない。映画ってよりかなり文学ぽい世界だと思う。原作読めば多少は理解できるかしら。ただ映画としての完成度はものすごく高い。始まって数分でトイレに行きたくなってしまったのだけど、結局最後まで席を立つタイミングがなかった。上映時間いっぱい、ぱつんぱつんに詰まったシナリオと、それをひっぱる緊張感あふれる演出。で、魅せられて2時間は過ぎるんだけど、あとからいくら考えても明快な答えはない。ていうか答えがない映画なのはわかるんだけど、それを観て思うことがない、というか。だからこういうのを読むとなるほどなーと深く腑に落ちる。ナイス解釈。

世界のどっかでは、今日もああいう取引や追いかけっこや殺し合いが実際に展開しているのかも。そういう楽しさを想像して、それを映画にしてみたよ、ってことなんじゃないか、ってぐらいの解釈が俺の限界かなあ。あの髪型、圧縮空気のボンベという飛び道具、それが現実に20年くらい前のアメリカの裏社会でアリだったのかどうか、さえもよくわからない、って具合に、自分からほど遠く感じられる映画でした。
ただ殺伐を画にしてみたかったにしてはアクションシーンが面白すぎるし、トミー・リーの口を借りた現代批判にしては、題材が特殊すぎて時代とかそういうものに結びつかない。え、これをリアルとか身近に感じてなくちゃやばい、ってことはないでしょ?それとも文学ということで言うなら、金と麻薬と殺人と逃避行はそれぞれ、別の何かのメタファーなの?こういうとき、皮肉でも何でもなく、教養のある人が本当にうらやましい。教養がある、っていうのは、そこに何かのメッセージがあるとして、それを読み取れる鍵をより多く持っている、ということだから。

いやーしかし、追っ手のシガーはめちゃ怖いっす。あの風貌であの怖さ、とかいうようなキャラのバランスの作り方が本当にうまい。そういううまさで映画自体も退屈せずに観てしまうわけだけど、よく考えたらコーエン兄弟の映画は昔からあまり好きじゃなかったことを思い出す。唯一の例外はビッグ・リボウスキ。あれはそういうキャラものしかでてこないコメディだから、誰が死のうと全然痛くもかゆくもなくて痛快だった。今回は、モスが追われることがひどく恐ろしかったし(まあ死ぬだろうとは思ってたけど)、女房が殺されるのはヤだな、あとトミー親爺が殺されるのもヤだな、と、終始怯えながら観ていた気がする。だから恐怖を描いた映画です、と言われればそんな気もしないではないが、きっとそれも違うんだろう。ラストの夢の話はすごく好きだ。しゃべってるトミーの顔が最高。でも交差点でシガーが事故に遭うのはちょっと納得がいかない。必要ないんじゃ?あのイベントがあるおかげで、「あ、このありえなさ、すごく映画っぽいな」って思って安心してしまった。何もなく消えてくれたほうが、不安感だけが残る感じで良かったと思う。

ゼア・ウィル・ビー・ブラッドは、すごく楽しみながら撮ってるのがよくわかる、PTAの映画愛にあふれた、「血の通った」作品だった。対してコーエン兄弟は、卓越しすぎているので、ニヤニヤ笑いしか見せてくれない。あんまりじっと眺めてたいような笑顔じゃねえなあ。そんな印象を持ちました。
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