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Posted by - 2017.08.17,Thu
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Posted by LittKidd - 2008.09.23,Tue
CMを見るたび「あっパコだっ!あっパコだっ!」とうるさいので、ムスメ連れで近くのシネコンへ。

面白かったけど、子ども向きというよりは若者むきだった。おしゃれなキャストと怒濤のギャグの連続で、テンポ良く楽しく観られるっちゃ観られる。途中何度かホロリともさせられました。でもまああれはするよホロリ、ドラマツルギーが優れてるとかそういう理由じゃなく。だって可哀想なんだもの。その違いは何なんだと聞かれると困るけど、ようはあまりお話に工夫があるわけではないのです。すごく新しいところのない、というか、(多分いい意味で)古典的なスタンダードなお伽話がベースになってて、そこを複雑にすることを止めているというか。

ただ実際今の日本でファンタジーぽいものを、となるとこういうものになってしまうのかなあとも思った。登場人物のそれぞれのエピソードを、より深くよりリアルに描けば、そうしたなりの現代性とか批評性とか、もっとリアルな物語性とかが生まれてはくるのだろう。でもそうして生まれたドロドロの「リアル」は、この映画の一番言いたかった、シンプルな結論の輝きをきっと邪魔してしまう、という判断があったのじゃないかという気がする。深く突っ込まないことで、逆に見えてくるものもある、というスタンス。あと、そこまでの時間はない、というスタンスでもあるかも。

一人の人間の一生を、それこそ重箱の隅をつつくようにこってりとしつこいくらいリアルに描いたのが、同じ監督の前作『嫌われ松子の一生』と言えるだろう。DVとか殺人とかヤクザとかソープとか木造アパートの独居老人とか、そういう日本の下層社会を構成するアイコンをこれでもかと詰め込み、しかしその外側を甘く可憐で、キュートかつポップなミュージカルという衣でコミカルにラッピングした不思議な演出は、すごく面白くて(世間の評価は知らないけど)「こんなの初めて観る!」と興奮したものだった。画面はものすごくキレイなのに、その中では恐ろしくエゲツないことがおこなわれている、というそのギャップと、最期まで救われない、何にも昇華されない、やられっぱなしの松子の人生。そこに泣いた。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』は、主人公の妄想パートをもっときらびやかに、いっそディズニーのごとく豪華にファンシーに描いて、凄惨な結末とのコントラストを付けるべきだった、という感想を持った自分にとって、だから『松子』はすごく腑に落ちる映画だったのだ。

なので、今回のある意味ではお手軽な作りには、ん〜という感じを抱いてしまう。でもまあ観てなくて言うのもなんだけど、『どろろ』よりは面白いんじゃないか。ファンタジーとして。そんな『パコ』というお伽噺が、最終的に言いたかった結論とは。(多分だけど)「命を大事にしなさい。今という時間を大事に生きなさい」ということだ、きっと。ほら、工夫がないでしょう。正しいんだろうけど、やっぱり今さらという気もする。でもつまらなくはなかった…そんな煮え切らない感想。

あ、土屋アンナのナースの設定は良かった。同監督『下妻物語』以降、土屋アンナのヤンキー人気が浜崎あゆみを抜いてトップに、という結果のアンケートがあったことを思い出す。元々の彼女のキャラクターなのかもしれないが、docomoのCMでも下町の元ヤンを好演してたし、『下妻』の作ったイメージの影響は少なからずあるだろう。日本は今でもオタクとヤンキーの国だと思う。萌えとガンダムとディズニーとサンリオ。そんな日本のヤンキーの嗜好を変えた、そういう意味でも中島哲也は凄い映画監督だと思う。
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