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Posted by LittKidd - 2008.06.11,Wed
という表現も違うかなぁとか思いつつ。

◎『ラウンダバウト』1・2巻/渡辺ペコ
14歳、中2女子の野村真を中心とした、子供たちや大人たちの日常を一話ごとに主人公を変えて綴る連続オムニバスまんが。巻が進むにつれ、それぞれの家庭環境や性格、彼女たちの関係性がだんだんわかってきて、その世界にやられ中。いま、一番好きなマンガなのです。

中2という年齢だけあって、むずがゆいような、照れくさいくさいような、「ああ、こういう感情があったな」と思い出させられるようなエピソードが多い。友人とのちょっとしたすれ違いが誤解に変わり、仲違いに至り、帰り道でもう仲直りしてた、とか、「将来の夢」を書かせられて暗澹としたり、とか。性的なことが(いろんな意味で)気になって気になっても〜自己嫌悪…、とかもそうだ。

それが単なるあるあるや懐古話にならないのは、作中、作者の感性にちょいちょいハッとさせられるからだろう。大きな事件が起きるわけでもなく、世紀の大恋愛や、生きるか死ぬかの大立ち回りもない(真はそういうマンガが好きそうだが)。すごく普通、ある意味とてもリアルな現代の日本を舞台にしたお話の中で、登場人物たちがいきいきとその日を生きている、だけ。それだけの話に、なぜこうまで夢中、胸をときめかせてしまうのか。そこには作者の意志のもと、綿密にかたちづくられた物語という、仕掛けというか構造物があるからだ。恋愛がメイン、とほぼ相場の決まった少女マンガ(同じことは少年マンガにも言えるが)の世界で、そういういわゆる漫画的なスタンダードを核としないマンガを描いてゆく、という渡辺ペコの気概と意欲を感じ取れる作品でもある。

友達の何気ない一言に小躍りしたり、誰かの動きに風を感じたり。たとえばそういう、思いもしないような美しい発見が起きて、ある一瞬を輝かす。そうした「シャッターチャンス」をちゃんとした(ストーリー上の)連続性の中につむいでゆく渡辺ペコの物語ラー(造語)としてのレベルは、素晴らしく高い。面白いんだ。サリンジャーとO・ヘンリの結婚、とでも呼びたいほどに。男同士ですが。

「バイオ農家」「あたしがポイズン」「ラー油!しょうゆじゃなくて!」といった部分に表れる、オフビートな笑いの感覚も秀逸。かといってそれらは着物デザイナーや反町やフミヤートを馬鹿にしているのではなく、「それはそうゆうものだ」というあたたかみのある距離感でもって描かれている。ように思える。これは、群像劇なのに上から目線じゃない、というこのマンガ自体のトーンにも通じるものだ。似た資質を持った人として、小田扉が挙げられるかもしれない。でもこれは、こんなに好きになったマンガは小田扉の『こさめちゃん』以来だぜ、という俺の印象のせいだと思うけど。でも2巻の巻末書き下ろしでの「死」というテーマの取り扱い方にも、通じるものがある気がします。優しくて冷たいというか。

絵柄がまたかわいくて、ところどころが非常に雑、なとこがたまらなかったり。
あと野村真をはじめとして登場人物の名前がほぼ世界ふしぎ発見だったり。
あと第1話のタイトルが『MANGA SICK』、なおかつデビュー作が『透明少女』とナンバガ好きが見え隠れするあたりが、自分的に好意を抱かずにおれないポイントです。

エロティクスFで『キナコタイフーン』第1話を読んだときは、その魅力に気づけませんでした。
すっごく反省。
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